お知らせ

11月の原発情報


規制委は10月30日、事故が起きた際の社長の責任を明記するなどして変更した東電柏崎刈羽原発の保安規定を認可した。同原発7号機については安全対策工事計画も認可しており、再稼働に向けた一連の審査手続きが終了した。今後、再稼働に対する地元自治体の同意が焦点となる。東電は、7号機の工事と原子炉起動前検査を21年4月までに終える予定とし、地元同意前であっても同3~4月に原子炉を装填することを検討している。新潟県では10月26日、第一原発事故を独自に検証する有識者委員会が報告書を提出。他に二つの委員会があり、花角知事は報告書が出そろった段階で再稼働可否の本格検討に入るとしている。(東京新聞11.1)


東芝は2022年にも、全国に分散する再生可能エネルギーの発電事業者から電力をまとめて買い取り卸売りする新事業に参入する。先行するドイツ大手と提携する。需給に見合った発電量をIT(情報技術)で一括制御し、電力価格の変動も低く抑えて発電事業者にかかるリスクを減らす。海外大手と組んでの参入例は初めてとみられ、再エネ導入が進みそうだ。新事業は「仮想発電所(VPP)」と呼ばれ、欧州などで展開が進む。新会社は発電量を予測したり、電力売買の助言をしたりする。東芝は新会社と協力し、再エネ施設や蓄電池をIT通信網でつなぎ再エネを買い集める。日本全国にある風力や太陽光発電の設備を持つ事業者に参加をつのる。22年以降に新設される再エネについては市場での売却後に一定額を政府が上乗せする新たな補助制度(FIP)に移行する。FIPの場合、発電事業者は電力を売るタイミングで収益が変わってしまう。また電力需給状況を監視する機関に事前提出した電力供給計画と実際の供給量がズレた場合は、追加費用が発生する。VPPは複数の発電事業者間で発電量を調整できるため供給計画と実績値に開きが生じにくくなる。価格変動リスクも抑えられる。(日本経済新聞Web 11.2)


・営業運転中の関西電力大飯原発4号機が3日、定期検査のため停止し、同社で稼働中の原発がゼロとなる。国内でも稼働するのは九州電力玄海原発4号機のみとなる。大飯原発3号機は、傷があった配管を交換するため、運転再開の具体的な見通しは立っていない。4号機の定検では、3号機で傷が確認されたのと同じ部分に超音波検査をする。(東京11.3)


・原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定をめぐり、原子力発電環境整備機構(NUMO)は2日、特定放射性廃棄物最終処分法に基づき、北海道の寿都町と神恵内村での文献調査実施に向けた事業計画変更を経産省に申請した。調査が実施されれば全国で初めて。(東京11.3)


東電フクイチでは、2号機原子炉格納容器の貫通部に残るケーブルや堆積物の撤去に向けて、調査を実施した。貫通部は直径約60cm、長さ約2m。東電はこれまでカメラ付きのパイプを貫通部から入れて、事故で溶け落ちた核燃料(デブリ)の調査をしてきたが、貫通部底部には高温で溶けたケーブルや樹脂といった堆積物を確認していた。2021年に予定されているデブリ採取では、デブリよりも大きいロボットアームを入れるため、邪魔にならないよう撤去する。小型のロボットアームを使った調査では、ケーブルや堆積物が動かせることがわかり、3Dスキャンで堆積物の広がり具合も把握した。今後、実物大の模型を使って作業の訓練をし、計画では12月中にも撤去を始める。(東京11.4)


小泉純一郎元首相は3日、原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定に向けた文献調査に応募した北海道寿都町で講演した。フィンランドの最終処分場「オンカロ」を視察した際に地下400mまで到達した経験を紹介しながら「日本で400mも掘ったら温泉が出てくる」と、国内での処分場建設の難しさを指摘した。小泉氏は反対派住民団体の要請で講演、約300人が参加した。最終処分場建設の見通しがまだ立っていない現状に触れながら「原発を再稼働すれば、また核のごみが出る」と、2050年の脱炭素社会実現に向け原子力も活用する方針を示している国の政策そのものを批判した。町の応募の是非自体には話が及ばなかった。(東京11.4)


・地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」から米国が4日、正式に離脱した。トランプ政権が1年前に国連に通告し、規定によりこの日、離脱が確定した。だが大統領選の対立候補のバイデン前副大統領は、勝利して大統領に就任すれば復帰すると公約しており、選挙結果次第で再加入する可能性がある。(東京11.5)


国連総会第一委員会(軍縮)は3日、日本が毎年提出している核兵器廃絶決議案を賛成139、反対5、棄権33の賛成多数で採択した。昨年に比べ、賛成は9か国減った。日本の核廃絶決議案採択は27年連続。核兵器保有国では米英が共同提案国となった。中ロは反対、フランス棄権した。一方、核兵器禁止条約への署名や批准を求めるオーストリア提出の決議案は賛成118、反対43、棄権13で採択された。日本は反対した。(東京11.5)


菅首相は4日の衆院予算委員会で、原発の新増設について「現時点では想定していない」と否定した。温室効果ガスの排出を2050年までに「実質ゼロ」とする菅政権の方針では、実現のための手段として原発の活用を掲げているが、現存する多くが向こう30年で運転期限を迎える見通し。新増設を排除すれば達成は困難になるため、立憲民主党の枝野代表は「答弁が矛盾している」と追及した。梶山経産相は「原子力が50年(時点)でも選択肢として活用できるよう新型炉を含めた技術開発など不断の安全性向上に取り組みを進める」と強調した。枝野氏は「新増設を考えないのであれば、新しいタイプの原子炉の研究は必要ない」と、閣内不一致を指摘した。(東京11.5)


菅首相は5日の参院予算委員会で、来年1月に発効が決まった核兵器禁止条約の締約国会議に関し、被爆地の広島や長崎での開催に否定的見解を示した。日本は条約に参加しておらず「締約国ではない中で不適切だ」と述べた。首相は、会議へのオブザーバー参加にも慎重姿勢を示した。(東京11.6)


運転開始から40年を超えた関西電力高浜原発1、2号機をめぐり、立地する福井県高浜町の議会は6日、原子力対策特別委員会を開き、2基の再稼働を求める請願などを賛成多数で採択した。再度議論される12日の臨時本会議で結論が覆る可能性は低く、国内初のなる40年超の原発再稼働への町議会同意が決定的となった。ただ再稼働には町議会の他、町長、県議会、知事の同意を取り付けるのが通例杉本知事は、関電による使用済み核燃料の県外搬出先年内提示が同意の前提だと発言しており、先行きに不透明感も漂う。再稼働すれば、東電フクイチ事故後に「原則40年、最長で延長20年」のルールができて以降、初のケースとなる。国内では日本原子力発電東海第二原発の40年超運転が認可されている他、今後数年で40年を迎える原発があり、福井での動向に注目が集まる。(東京11.7)


関西電力は9日、運転開始から40年を超えての再稼働に向け、必要な安全対策工事が9月に完了した美浜原発3号機を報道陣に公開した。関電は早ければ来年1月にも再稼働させる工程を示しているが、建設中のテロ対策施設の完成時期は未定となっている。(東京11.10)


東電フクイチでは、多くの作業員が出入りする1~4号機建屋周辺の空間線量が、2019年よりも15~30%下がった。東電が20年8月に実施した調査の結果を公表した。放射能で汚染された表土の除去や舗装、がれきの撤去が進んだ結果とみている。東電によると、1~4号機建屋周辺の地面から高さ1mの平均線量は毎時94μSv。19年度は毎時110μSvで15%ほど低下。17年度は毎時140μSvだった。また、地面の平均線量は毎時26μSvで、19年度の毎時36μSvから30%ほど下がった。17年度は毎時61μSv。建屋周辺よりも低い位置にある港湾側のエリアは、高さ1mの平均線量が毎時9μSv。地面の平均線量は毎時1.4μSvだった。こちらは19年度よりも40~50%程度下がった。(東京11.11)


高速増殖原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)の関連施設で、未完成のままの茨城県東海村の建物を日本原子力研究開発機構(原子力機構)が巨額のコストをかけて維持し続けていることがわかった。2016年末のもんじゅ廃炉決定後も、維持管理費や村への固定資産税などで毎年約9000万円を支出。原資は国民の税金で、国の予算の無駄遣いを公開検証する秋の行革事業レビューでも14日に取り上げられる見通しだ。この施設は、原子力機構の核燃料サイクル工学研究所にあるリサイクル機器試験施設(RETF)。建物はできているが、内部はがらんどうだ。原子力機構は別用途への転用を検討中とするが、現在も白紙。20年以上も工事未完了のうえ、もんじゅの廃炉で本来の存在意義も失われた施設に、国費で税負担を続けている形だ。(東京11.11)


経団連が9日に発表した新成長戦略に、新型原子炉の開発推進が盛り込まれた。2030年を見据え「安全性に優れ、経済性が見込まれる」新型炉が欠かせないのだという。「2030年までには新型炉の建設に着手すべく、国家プロジェクトとして取り組みを進める必要がある」。経団連の新成長戦略の一節だ。原発の再稼働だけでなく、新規増設や凍結中の増設計画の再開、老朽原発の新設原発への置き換えに加え、新型炉建設まで盛り込んだ。経団連「新経済社会創造タスクフォース」の担当者は「政府が掲げる脱炭素社会を達成するには二酸化炭素を排出しない原子力が必要」と説明する。(東京11.11)


日本原子力研究開発機構(茨城県東海村)が、ウラン貯蔵庫の新設工事を中断し、既存施設に仮置きするための工事に約6300万円を投じたのは不適切だとして、会計検査院から改善を求められていたことがわかった。検査院によると機構は、廃炉作業中の高速増殖原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)の燃料や、その材料となるウランの保管を民間会社に委託していたが、引き取りを要請されたため、核燃料サイクル工学研究所(東海村)にウラン貯蔵庫の新設を計画した。その後、原子力科学研究所(東海村)で保管していたウランも貯蔵庫で保管可能かどうか検討する必要が生じたとして2018年5月、新設工事を中断したまま20年9月までとしていた完成の見送りを決定。そのうえで、既存の研究施設に放射性物質もれを防ぐ工事を実施して、ウランを仮置きすることにした。しかし原科研で保管していたウランは、そもそも貯蔵庫の最大保管可能量を超えていたことなどが判明。検査院は、20年9月までに貯蔵庫を完成させていれば、仮置きのための既存施設の工事費用約6300万円は不要だったと結論づけた。機構は「指摘を真摯に受け止め適正な業務遂行に努める」としている。(東京11.11夕)

・原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定をめぐり、第一段階の文献調査に応募した北海道寿都町の片岡町長は11日、応募の是非を問う住民投票を行うための条例案を、反対意見を付けて町議会に提出した。条例案は13日に採決されるが、否決の可能性が高いとみられる。応募に反対する団体が必要な署名を集め、10月23日に片岡町長に条例制定を直接請求していた。(東京11.11夕)


規制委は11日の定例会合で、東電と日本原子力発電が出資する「リサイクル燃料貯蔵」(RFS)の使用済み核燃料中間貯蔵施設(青森県むつ市)が、新規制基準に適合しているとする「審査書」を決定した。施設は正式に審査に適合した。使用済み核燃料を化学処理(再処理)して取り出したプルトニウムを、燃料として繰り返し使う国策「核燃料サイクル」の関連施設で、全国の原発で使用済み燃料プールの容量が逼迫する中、原発敷地外で国内唯一の保管場所となる。(東京11.12)


日本原燃が青森県六ヶ所村に建設中のプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料加工工場の鉄筋約3100本で腐食が進んでいる可能性があることがわかった。工事再開に向けた検査で判明。10月30日に規制委に報告しており、すべて交換する。腐食が進んだ可能性があるのは地下3階の一部で、設置されている鉄筋の約16%に当たる。2013年に設置が始まったが、15年から規制委の審査開始を受け中断、組み立て途中で屋外にあった。(東京11.12)


九電は11日、定期検査中の川内原発1号機でテロ対策の「特定重大事故等対処施設」(特重施設)の設置が完了し、運用を開始したと発表した。規制委の使用前検査に同日、適合した。特重施設の完成は全国の原発で初めてで、11月下旬の再稼働をめざしている。九電によると、原子炉建屋から100m以上離れた場所に建物を新設し、緊急時制御室や発電機、貯水槽、注水ポンプを配置した。仮に航空機を衝突させるテロ攻撃を受けた場合でも、遠隔操作で原子炉に冷却水を注ぎ込んで制御し、放射性物質が外部にもれるのを抑える。(東京11.12)


東芝は11日、石炭火力発電所の新規受注を停止し、建設から撤退すると正式発表した。脱炭素社会の実現に向け、東芝の事業に関連した温室効果ガス排出量を2030年度までに50%、50年度までに80%以上削減する。再生可能エネルギー関連事業に注力し、30年度の売上高を19年度に比べて約3.4倍の6500億円に引き上げることをめざす。すでに受注した石炭火力発電所は完成させ、納入済み設備の保守点検も継続する。(東京11.12)


・政府が2050年の脱炭素社会の実現に向けて検討している税負担の軽減策が13日、わかった。洋上風力やリチウムイオン電池など省エネや温暖化対策につながる製品の生産設備や、生産工程での二酸化炭素の大幅な排出制限につながる設備に投資した企業に対し、税負担を軽くする。年末にまとめる21年度税制改正大綱に盛り込む。対象となる製品は、洋上風力や電気自動車(EV)などに利用されるリチウムイオン電池、効率的な送配電につながる「パワー半導体」が挙がっている。これらの製品を製造する設備に投資した場合に、法人税負担を軽減する。(東京11.13夕)


九州電力は13日、全国の原発で初めてテロ対策の「特定重大事故等対処施設」(特重施設)が完成した川内原発1号機の原子炉を17日に起動し、再稼働させると発表した。19日に発電を始める予定。(東京11.13夕)


・政府の予算の無駄を有識者が検証する「秋の行政事業レビュー」が14日開かれ、日本原子力研究開発機構の事業を集中的に取り上げた。機構OBが役員を務める「ファミリー企業」が新会社を設立し、高い落札率で業務を受注し続けている不透明なケースが指摘された。機構とファミリー企業との取引は以前も疑問視され、関係解消を求められていた。機構の運営費のほとんどは、文科省の交付金が占める。この日の検証では、核燃料サイクル関連の業務請負や労働者派遣を手がける「E&Eテクノサービス」(茨城県ひたちなか市)との関係があらためて問題視された。同社が今年4~8月に機構から受注した業務は37件(約70億円)。河野行革担当相は、このうち一般競争入札の23件は多くが一社応札で、うち18件は落札率が99%以上だったと指摘。「相当に疑念がある。常識で考えたらおかしい」と追及した。一方、文科省はそれ以外のファミリー企業16法人も、役員交代などでファミリー性は解消されたとした。だが、内閣官房行政改革推進本部は、一連の旧ファミリー企業との契約が19年度も依然として全体の52%を占め、一般競争入札のうち69%は一社応札だったと説明。「関係適正化が形骸化し、さらなる見直しが必要ではないか」と指摘した。また、新型転換炉ふげん(福井県敦賀市、廃炉中)の使用済み核燃料をフランスに搬出する準備のための130億円超の契約については、「解消も含め検討を」と見直しを求められた。(東京11.15)


・東電柏崎刈羽原発の再稼働がおもな争点となった、任期満了に伴う新潟県柏崎市長選が15日投開票され、条件付きで再稼働を認めるとした無所属現職の桜井雅浩氏が、反対を掲げる無所属新人で元参院議員の近藤正道氏を破り再選を果たした。市とまたがる形で同原発が立地する刈羽村の村長選も投開票され再稼働推進派の現職、品田宏夫氏が6回目の当選を果たした。桜井市と品田氏の再選で市と村が同意に向けて動く可能性が極めて高くなった。(東京11.16)


・広島市への原爆投下直後に降った「黒い雨」を浴びた人たちの援護に関する問題で、厚労省は16日、援護対象区域の見直しを視野に入れた専門家らによる検証検討会の初会合で、被爆者のカルテ分析や気象シミュレーションを行うための5つのワーキンググループ(WG)設置を決めた。年度内に立ち上げる方向で調整する。検証は、原爆由来の放射性物質の確認と、健康への影響の二つが柱。厚労省は「黒い雨に限らず、放射性物質の分布を調査したい」としている。検討会の座長は、湘南鎌倉総合病院の佐々木康人放射線治療研究センター長。他に日本原水爆被害者団体協議会(被団協)の木戸季市事務局長らが委員に就任した。検討会はインターネットで中継された。原告らは、広島から会議を見守り「被害者の声が入っていない」と批判検証は救済拡大につながらないとして視聴すらしない原告もいた。(東京11.17)


経産省は17日、総合資源エネルギー調査会の基本政策分科会を開き、菅首相が10月に表明した「2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにする」との目標達成に向けた議論を始めた。会合では経産省の事務局が「実質ゼロ」の実現について「再生可能エネルギー、原子力の最大限活用」を提案。有識者の委員から明確な反対意見は出なかった。50年以降の原発活用方針が政府の既定路線になりつつある。分科会は国のすべてのエネルギー政策の土台になるエネルギー基本計画の見直しを議論する場。基本計画は来年夏にも改定されることが見込まれている。委員24人の中で明確に脱原発を訴える識者は少数。この日のリモート参加を含めた出席者のうち少なくとも8人は二酸化炭素の排出が少ない原発の必要性を認める趣旨の発言をした。首相は10月に「安全最優先で原子力政策を進める」と演説。代表質問で「原子力を含め、あらゆる選択肢を追求していく」と答弁した。こうした発言を背景に自民党や経済界は勢いづいている。今月11日の自民党内の会合では、新増設や建て替えを有力な選択肢だとする意見が続出。経団連も9日に示した新成長戦略に、原発の活用や新型炉開発の推進を盛り込んだ。しかし、現状では原発建設に国民の理解が得られたとはいえない。この日の分科会でも再生エネの拡大策が議論された。安定した電力供給がむずかしいといった課題も示されたが、主力電源として育てていくことに反論は出なかった。(東京11.18)


・原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定をめぐり、経産省は17日、北海道の寿都町と神恵内村での文献調査の実施に向けた原子力発電環境整備機構(NUMO)の事業計画変更を認可した。機構は同日から調査を開始したと明らかにした。調査期間は約2年で、両町村にはそれぞれ最大20億円が交付される。(東京11.18)


九州電力は17日、全国で初めてテロ対策の「特定重大事故等対処施設」を整備した川内原発1号機の原子炉を起動させた。(東京11.18)


・政府が、地球温暖化の原因となる二酸化炭素を地中に貯留する事業で、米国やオーストラリア、東南アジア諸国連合(ASEAN)各国に連携を求める方針を固めたことが17日、わかった。地中への貯留はCo2削減の新たな手段として国際的に有望視され、北米など一部の国ですでに導入。日本も国内で実証実験を進めている。(東京11.18)


東電フクイチ1号機では12日、事故で原子炉内に溶け落ちた核燃料(デブリ)が再臨界していないかどうかの監視が、約3時間できなくなった。東電によると、監視機器の点検中、作業員が緊急停止ボタンを誤って押したことが原因。監視再開までに、敷地内の放射線量に変化は確認されなかった

12日午前11時12分ごろに、原子炉格納容器内から窒素ガスを排出するファンが停止核燃料の状態をガスに混ざる放射性物質で把握しているが、ファン停止で監視不能となった。午後2時40分、監視できる状態に戻った。(東京11.18)


東北電力女川原発2号機をめぐり、同県の村井知事は18日午後、梶山経産相と面談し、再稼働に同意したことを伝えた。地元同意の手続きが終了し、東北電は事故対策工事の完了を見込む2022年度以降に再稼働させる。村井知事は経産省で「県民から安全性や防災対策への不安の声が多く、苦渋の決断だった」と述べ、再稼働の必要性を県民に説明するよう政府に求める要請書を手渡した。村井知事はこの日午前、東北電の樋口社長と県庁で会い、地元同意が必要となる対策工事を了承する文書を手渡した。(東京11.18)


九州電力は18日、定期検査で運転停止中の玄海原発3号機を21日に起動させると発表した。23日に発電を再開し、12月下旬に営業運転に復帰する予定。定検では、プルサーマル発電用のプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料36体のうち、2009年11月から使用していた16体を原子炉から取り出し、使用済み核燃料プールに移した。玄海3号機で使用済みMOX燃料を取り出したのは初めて。他にウラン燃料60体も取り出し、計76体をすべてウラン燃料に交換した。使用済みMOX燃料は国内で再処理できる施設がないため、九電は当面、プールで保管する。(東京11.18)


・原発の「核のごみ」(高レベル放射性廃棄物)の処分地選びに向けた第1段階「文献調査」が始まった。対象となった 北海道の小さな自治体には、約2年の期間中、最大20億円の交付金と手厚い「対話活動」が注ぎ込まれる。国や事業主体の目的は選定プロセスを次の段階に進めること。調査と称した地元の地ならしというのが実態だ。文献調査は文字通り、数百点の文献やデータなどを調べる作業。ほぼ机上で終わる。国や事業主体の原子力発電環境整備機構(NUMO)が主眼を置くのは、地元での「対話活動」だ。交付金の使い道を含め、最終処分場事業による地域の発展も話し合うという。経産省関係者は交付金をこう表現する。「地元には非常に負担がかかる。勇気を出して踏み出していただいたことへの埋め合わせが必要。やり方が直截的だなどと批判も受けるが、こうした交付金は海外でもある」と話す。日本学術会議は12年、「原発をやめるか続けるか」といった大方針を示さず処分地選定という個別的争点を進めるのは「手続き的に逆転している」と指摘。核のごみを一定以上は増やさない「総量管理」や、独立の第三者による公正な「政策討論の場」などを提言した。だが国は政策の抜本的見直しはせず、原発再稼働を進め、事実上破綻している核燃料サイクルも堅持。最終処分についても「なぜ今必要なのか」「なぜ初期から巨額の交付金が出るのか」などのそもそも論に立ち返ることはなかった。文献調査の土台は、国が17年に公表した「科学的特性マップ」だ。NUMOは、少しでも適地の可能性があれば調査を始める。2町村をマップで見ると、神恵内村は「好ましい」場所が南端の一部しかない。ほとんどが火山の15キロ圏内の「好ましくない」地域に入るためだ。寿都町は「好ましい」場所が神恵内村より広いが、町の中央部を断層が走っている。マップに載っているの は長さ10km以上のおもな活断層だけで、今後詳しい調査が進めば「好ましくない」場所が広がる可能性がある。「好ましい」とされた場所も、適地となる最低条件をクリアしたに過ぎない。処分場の安全対策や適地と判断するための基準は、議論すら始まっていない。(朝日Web11.18)


全国の発電所を支えるため電力会社が資金を出し合う新制度「容量市場」について、新電力と呼ばれる新規参入者が「大手より負担が重い」と訴えている。再生可能エネルギーを中心に扱う小規模の「再生エネ新電力」にはとくに重荷。政府は2050年の温室効果ガス「実質ゼロ」に向けて「再生エネを最大限導入する」と言いつつ、再生エネ業界への逆風を吹かせている。容量市場は、1日の中で最も電力需要が高まる「ピーク時」の電力をまかなえるよう、普段は待機している発電所を含めて運営を支える制度。電力会社の負担額も、ピーク時に販売する電力量によって決まる。このため、平均的な販売電力量の少ない小規模な電力会社も、ピーク時の販売電力量が多ければ重い負担を迫られる。(東京11.20)


核兵器禁止条約の来年1月発効決定を受けて広島市の松井市長と長崎市の田上市長は20日、外務省を訪れ「条約の源流をつくったのは被爆者だ。唯一の戦争被爆国としてその中に加わってもらいたい」と、政府に条約への早期批准を求めた。批准までの間は発効後1年以内に開かれる締約国会議へのオブザーバー参加のほか、被爆地での会議開催も要請した。鷲尾外務副大臣は、要請内容については「慎重に考えたい」と返答したという。両市長は公明党の山口代表、自民党の下村政調会長などにも同様の要請をした。(東京11.21)


・佐賀県の玄海原子力発電所3号機21日午前、原子炉を起動しておよそ2か月ぶりに運転を再開した。玄海原発3号機は、ことし9月から行われている定期検査が進み、21日午前11時、核分裂反応を抑える「制御棒」を引き抜いて原子炉を起動し、およそ2か月ぶりに運転を再開した。3号機は、21日午後11時ごろには核分裂反応が連続する「臨界」状態になり、23日に発電と送電を始める見通し。その後、原子炉の出力を徐々に上げて最終的な検査を行い、来月22日に営業運転を再開する計画。(NHK佐賀NEWS WEB11.21)


川崎重工業は24日、原子力事業を原発施設のメンテナンスなどを手がけるアトックス(東京)に売却すると発表した。競争力の低い事業から撤退し、今後は成長が見込める水素エネルギー関連事業に注力する。来年4月1日付で、譲渡金額は非公表。業績への影響はないとしている。川崎重工は1969年に原子力事業に参入し、約半世紀にわたり関連機器を原発メーカーに納めてきた。機器は国内初の商用原発の東海発電所や北陸電力の志賀原発などで使われた実績がある。原子力事業の売上高は非公表で、従業員約20人は配置転換で対応するとしている。(東京11.25)


自民党2050年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにする政府の目標達成に向け、10年単位の基金を創設して脱炭素化に向けた技術開発を進める企業を長期的に支援する提言案をまとめたことが24日、わかった。数兆円規模を想定しており、追加経済対策の要望に盛り込む。(東京11.25)


東電フクイチでは、3号機使用済み核燃料プールの核燃料搬出に使うクレーンが故障した。11月18日午前10時半、核燃料を収容するキャスクという金属製容器の移動に使うクレーンが上げ下ろしできなくなり、次のキャスクをプール内に入れられなくなった。東電の広報担当者は「故障が長引けば、2021年3月中としている核燃料の搬出完了時期が遅れる可能性がある」としている。また、構内のタンクで保管している浄化不十分の汚染処理水について、トリチウム以外のおもな放射性物質を除去する多核種除去設備(ALPS)で再浄化した結果を新たに公表。セシウムやストロンチウムなど8種類だけではなく、炭素14など53種類でも濃度が国の排出基準を下回ったことを確認したという。(東京11.25)


福井県の高浜町議会は25日、運転開始から40年を超えた関電高浜原発1、2号機をめぐり、全員協議会を開き、町議会として再稼働への同意を正式決定した。再稼働には町と県の各議会と首長の4者から同意を取り付けるのが通例。杉本県知事は関電による使用済み核燃料の県外搬出先の年内提示が同意の前提との認識だが、現時点で関電から回答はない。25日の会見では「無為に遅らせるつもりもないが、焦ってやるものでもない」と述べ、判断を年明け以降に先送りする可能性も示唆した。高浜町議会から同意の伝達を受けた野瀬町長は同日、報道陣に「議会同意は大きな判断材料になる」と述べた。判断時期は「地域振興策の充実など、町からの要望に対する国や関電の返答を待ちたい」とした。町議会は今月12日、再稼働を求める請願を採択し、事実上同意。25日の全員協議会では「町の経済のために再稼働が必要」などとする意見が相次いだ一方「老朽原発の運転は危険だ」「同意は時期尚早」といつた声もあった。採択の結果は、同意に賛成が10人、反対が3人。関電は、高浜原発の2基を来年3月以降に、美浜原発3号機は来年1月にも再稼働させる工程を公表している。(神戸新聞11.26)


東電フクイチ事故をめぐる全国各地の避難者へのアンケートで、福島県に住んでいた65%が故郷に戻る意志がないと回答したことが、わかった。避難者全体では、孤立化が懸念される単身者や母子避難の世帯が増えていた。来年3月で事故から10年を迎える中、多数が苦しい生活状況で避難先に定着している現実が浮かび上がった。福島県は避難指示が出た地域からの避難者、それ以外の自主避難者の帰還意向や生活状況を調べてきたが、近年は網羅的な調査はしておらず、今回のようなアンケートは貴重だ。関西学院大災害復興制度研究所(兵庫県西宮市)が今年7~9月、4876人に調査票を送って回収し694人が回答。75%の522人が事故当時は福島県に住み、138人が「戻るつもりだ」、341人が「戻るつもりはない」とし43人が無回答か不明だった。研究所は住民票を移さなくても行政サービスが受けられる「準市民制度」や、母子避難に対する「最低所得保障」の仕組みの創設を提言。同研究所の斉藤容子准教授は記者会見し「避難者の生活の満足度は低く、復興が途上であることがわかった」と話した。福島県によると、10月時点の県内外への避難者は3万6913人。(東京11.28夕)


・原発の高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定に向けた文献調査が進められている北海道寿都町に隣接する島牧村で、核のごみを拒否する条例の制定が検討されていることが村関係者への取材でわかった。村議が12月の議会定例会で条例案を提出する予定で、賛成多数で可決される見通し。条例には核のごみを受け入れられないなどの内容が盛り込まれるとみられ。条例案の検討が進められている。島牧村は寿都町の西隣に位置し、主要産業は漁業。寿都町の文献調査への応募検討が明らかになった8月には、黒松内、蘭越両町と共に寿都町に対して慎重な判断を求めていた。(東京11.29)